タロット占いの鑑定例「演技で人の心を動かす声優になりたいのですが、事務所の方に話題性とタレント性を磨きなさいと言われ戸惑っています」

日本一暑い街、岐阜県多治見市にあるコミュニティFM FMPIPI 76.3Mhz

水曜日 AM7時~9時生放送 「pipi morninng smile!」番組内
ラジオドラマ ~タロット占い 明日への扉~ (8:15頃~8:25頃)
2013年11月13日放送分の原案となった占断です。

インターネットラジオ【サイマルラジオ】(←音が流れます注意)
を通じて全国で視聴可能です。よろしかったらぜひご視聴下さいませ!

※来週の放送についてはブログ掲載不可のご連絡を戴いておりますのでご了承くださいませ。

ラジオドラマ ~タロット占い 明日への扉~ 第六回

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相談内容

G.H様

声優としての進路の相談です。

僕は大学時代にヒーローショーのアルバイトをしていたのですが、そこで声のお芝居をさせて頂くうちに、「こんな楽しい世界で仕事をしたい!僕の演技で、より沢山の人の心を動かしたい!」と思いました。

沢山の人に知ってもらう為には、より大きな声優事務所に所属しなくてはと、
有名な声優さんが居て、勢いのある事務所が経営する養成所に入りました。
今僕は、サラリーマンをする傍らで声優養成所に通い、演技と歌の勉強をしています。

先日、僕が目指している声優事務所の方々とお話をした際に、「話題性、タレント性を磨きなさい。今や声優はタレントなのだから、売り物としての価値が出ればデビューできる。」と言われました。

僕はこの言葉に困惑し、今後どうするべきなのか悩んでいます。

もちろんネームバリューのある方が出演した方が、作品への注目度も上がるでしょうから、タレント性の高い声優の方がキャスティングされやすいと思います。
でももし、僕がタレント活動をしながら声優をするのであれば、僕の演じたキャラクターには、タレントである僕のイメージが先行してしまい、純粋にそのキャラクターや、その作品を見てもらえ無いのではないかと思ってしまいます。

こんな事を有名になっていないうちから、役者として『本物』になってもいないうちから相談するのはおこがましいですが、将来の手掛りを頂けたらと思います。
よろしくお願いします。

ご返答

teruru_teller
ご相談いただきありがとうございます。
G.H様が現在抱えている進路の迷いに対しどのように向き合うべきか、タロットを展開しました。

まず、出ている中で一番悪いニュアンスで出たカードからお伝えしますね。
……というとドキドキなさるでしょうが、安心して下さい。一番悪いカードだったのは【過去】です。

【過去】にペンタクル(金貨)のペイジ逆位置が出ています。
両手に持った金貨は希望の象徴。高く掲げた金貨を彼は見つめています。ペイジは従者。つまりまだ見習いです。
彼はまだ未熟ではありますがキラキラとした夢を持っており、希望にあふれ、若さ故の可能性を持っています。
このカードが逆位置で出る場合、「空回り」「意気消沈」「プライドが邪魔する」といった意味になります。

約3ヶ月前、夏のはじめ頃に、「ああ、やってしまったな~」もしくは「自分ってまだまだだなー」とヘコむ出来事があったかもしれませんね。

今まだ心に引っかかっている場合、こうして過去の位置にカードが出てくることが多いのですが……
裏を返せばタロットは「大丈夫。それはもう過去のことだよ」と、伝えようとしているのです。拘らず前を向いて進みましょう。

【目に見えていないこと、まだ気付いていないこと(潜在意識)】の位置には、カップ(聖杯)のエース正位置が出ています。
カードの中央に大きく描かれた聖杯は、さながらトロフィーのようです。
聖杯からは水が溢れ出ており、ノアの洪水後若葉を持ち帰った白い鳩が描かれております。
聖杯のスート(マーク)は感情、人々の思いを司っています。

このカードから、G.H様の「この夢を叶えるのだ」というとても強い思いを感じます。

また、【現在】には大アルカナの6、正義(ジャスティス)正位置 が出ました。
真っ直ぐに前を向いた瞳。右手には悪しき者を裁く剣を、左手には公平を示す天秤を持っています。

カップのエースと正義の2枚のカードは、まるでG.H様の夢に向き合う姿勢を表しているようですね。
心の奥底の潜在意識には情熱がたぎり、一方、現実的な目も持ち合わせ夢のために自分は何をすべきか冷静に判断しようとしている。素晴らしい姿勢です。

しかし、【現在】の正義のカードの上には、迷いの【原因】を示すカードとしてペンタクル(金貨)のナイトが逆位置で乗っています。
ペンタクル(金貨)のナイトは「専門分野でチカラを発揮する人」特に中堅どころの方を示します。これはG.H様の仰っていた、声優事務所の方を示すカードでしょう。

関連して気になるカードとして、【目に見えていること、意識していること(顕在意識)】の位置にワンド(棒)のペイジ正位置が出ています。
ペイジは未熟な見習いを、ワンド(棒)は組織を表します。

組織、というと、いまG.H様が所属しておられる養成所ではないかと私は感じました。
おそらく養成所には、現実的に演技や歌が「自分より上手だ」と感じる人や「自分よりも若く可能性がある」と感じる人「声優になるのだという熱意では絶対に負けないけどタレント性では負けるかもしれない」というような自信を揺らがせる人が居るのではないでしょうか。

G.H様は、【現在】に出た正義のカードが示すように冷静に夢に向き合う人です。
それ故に「話題性、タレント性を磨きなさい。今や声優はタレントなのだから、売り物としての価値が出ればデビューできる。」という事務所の方の言葉をまっすぐに受け止め、自分をも公平に、手にした剣でバッサリ切ってしまおうとしています。
心の奥底には熱い情熱があります。必ず叶えたい夢です。
心と頭が相反する現在の状況は、時に苦しく感じられるでしょう……でも、諦めてはいけません。

【未来】にはソードの4逆位置が出ています。傍らに剣を置き、瞑想をしている戦士の絵です。
逆位置の場合、「目を覚ます」「再び戦いに赴く闘志が湧く」という意味合いになります。

また、【あなたの立場】にはカップ5逆位置が出ています。
5つのうち3つのカップが倒れてしまい、嘆いている人が描かれたカードですが、
逆位置の場合、残った2つのカップに気付く、という意味になります。

自分より先ゆく人も居るかもしれない。タレント性、というと、自信に陰りが射すかもしれない。
でも、熱意では、G.H様は負けていないでしょう?
ならばその熱意をもっともっと、力に変えてゆきましょう。
人と比べてはいけません。G.H様は、G.H様です。

【周辺環境】にはペンタクル(金貨)のクイーンが出ました。
養成所の方の言葉は数多くの有名声優を排出してきた経験則から真実を語っているのであり、
G.H様の為を思って放った言葉に間違いはありません。ですので、こちらも無視せず受け止めましょう。

演技で勝負したいのだから、まずは演技力を徹底的に磨く。
そして二の次として、話題性であったりタレント性も、捨てない。
そう、「捨てない」くらいの感覚でも良いんです。
ただ自分という商品を売り出す仕事である以上、やはり演技力の一点特化では時代のニーズに対し弱い可能性がありますから、タレント性、話題性といった他の素養もある程度は必要だと認め、取り組んでゆきましょう。

石田彰さんという声優さんをご存知でしょうか。
石田さんは、1990年台の第三次声優ブームという波の中でデビューしました。
アニメが小説や漫画と同時進行で展開され、キャラクターソングのCDが発売されたり、
アニメのお芝居やライブが盛んに行われる「メディアミックス化」が始まった頃のことです。

石田さんは「声優は裏方であり演技力に徹するべきである」という考えを持った方でした。
デビュー当初は時代の波に逆らわずキャラクターソングを歌うこともありましたが、
声優として一定の評価を得た後は「自分は裏方としての声優である」と宣言し、
タレント的な活動を自ら退きました。
しかしながらその高い演技力は認められ今でも第一線でご活躍されております。

そのような道を辿れというのではありませんが、譲れないものがあるならば譲らなくとも良いという一例です。
根底にあるものが自信の無さが故の逃げではなく揺るぎなき本物の熱意だと伝われば、それは認められるんです。

【将来展望】大アルカナ18 月逆位置です。このカードには月の満ち欠けと波立つ泉、夜を司る動物たちが描かれています。
このカードは大アルカナに2枚だけ存在する人間が全く描かれていないカードの一枚でして、一個人の思惑など意に介さない、という意味合いがあります。
また、女性のつややかで淡く脆い魅力や、それに似た芸術の魅力といった「不安定だけれども美しく映るもの」を司ります。

アニメファンには声優に思い入れのある方、作品そのものに思い入れのある方、どちらもほどほどに興味のある方がいらっしゃるかと存じます。
その楽しみ方は自由であり、作品の作り手が一概に決めるものではないのかもしれません。

声優さんにネームバリューがあり、「この人が出ているから見る」という入り口から作品に触れ、結果、素晴らしい物語だと作品そのものが大好きになる方もいらっしゃるでしょう。

逆に、作品に思い入れがありアニメを見始めたけれども、キャラクターにぴったりの演技、声質で、それで演じてである声優さんに興味を示し、同じ声優さんが携わっている他の作品を見てみようという気持ちになる方もいらっしゃるかもしれません。

こういった相互作用が業界全体を魅力的にしているとしたら……声優さんに求められるタレント性を否定できますでしょうか。

また、このカードの逆位置には「夜明け前が一番暗い」という意味もあります。
いま、G.H様は迷いを抱えておられますが、夜の後はなんでしょう?
そう、朝です。キラキラとした太陽が輝きます。

【結末】ソード7逆位置 正位置では裏切り者が戦地のキャンプから剣を持って行ってしまう絵が描かれています。
しかし7は成功の数字であり、一定の成果を収めます。
剣を持って行ってしまう男は要領が良く、狡猾というよりもお茶目といった印象です。

逆位置の場合「認め、心が改まる」「成功に向け計画を立てて取り組む」という意味になります。
迷いは近いうちに晴れるでしょう。大アルカナなどの派手なカードではないので、
声優としてすぐに大成する……といった意味にはならないのですが、約半年後から1年後くらいには
自信を持ち道を定めることが出来そうです。

また、【過去】ペンタクル(金貨)ペイジ、【原因】ペンタクル(金貨)ナイト、【周辺環境】ペンタクル(金貨)クイーンの3枚はすべて手に持った1枚の金貨を人物が見つめているカードです。金貨は「糧」を表します。

夢を追う一方で、今お勤めでいらっしゃるお仕事も、上手く両立し取り組んでくださいませ。
夢としっかり向き合い、仕事もこなし、目まぐるしいかもしれないけれど人生の一つの季節を全力で過ごす経験そのものが、G.H様の人生にとってひとつの大きな糧となる。そうタロットが語りかけています。

G.H様の未来が輝かしいものでありますよう、お祈りしております。

 

傷ついたときもひとりじゃないよ。

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