こんばんは。占い師の浅野輝子(あさのてるこ)です。
自分自身を知るためにタロットはとても有用なツールです。
そんなタロットをもっと皆さんに使ってほしい。
タロットを学ぶにあたって挫折してほしくない、という一心で、teruru.meではタロット占いの独学勉強法について連載しています。
タロット独学習得の流れ
- タロットを知るために適しているデッキを手に取る
- 絵を眺め、なにが描かれているか見つけ、>自分なりの解釈を見出す
- タロットスプレッドを眺め、全体の流れを読みとる
- タロットの歴史や背景、数秘術、西洋占星術の概要を学び、象徴と関連付けて意味の引き出しを増やす(沼)
- 数秘術、西洋占星術、西洋文化、歴史、神話、心理学、哲学など個人の興味分野から意味の引き出しをひたすら増やしてゆく(果てしない沼)
前回はこの流れをおすすめする理由と『1. タロットを知るために適したデッキを手に取る 』について詳しくお話ししました。
今回は、
『2.絵を眺め、なにが描かれているか見つけ、自分なりの解釈を見出す』についてです。
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タロットカードの構成を知ろう
タロットカードは78枚で1セットです。
この一揃いのカードの束をデッキ(deck)と言います。
タロットデッキは次のように構成されています。
いやあ、図解した方が圧倒的にわかりやすいな……。
あの1時間はなんやったんや。(文章で書き始めたら長くなったのでやめた)
ちなみに、アルカナ(arcana)とは、ラテン語のarcanum(秘密奥義、秘薬、霊薬)の複数形です。
隠されている秘密たち、といったニュアンスですね。
なんということでしょう。
隠されている秘密を探すわけですから、日本語の「あるかな? ないかな? どっちかな?」の「あるかな」で覚えても、さして意味は変わりません……。
スート(suit)は「一揃えの」という意味です。
スイートルーム、ってあるじゃないですか。
あれ、新婚旅行で泊まる”二人の甘~い部屋”という意味ではないんです。
リビング、寝室、浴室、全部入りの一揃えの部屋(suiteroom)。
この、タロットのスートとおんなじなんです。以外な共通点ですね。
コートカード(宮殿の人たち)の“ペイジ”はピンときにくいかもしれません。
トランプにないカードですもんね。
ペイジとは、宮殿の給仕役の若い男の子です。
ホテルのボーイさんのような存在ですね。
宮殿に使える若者、まだ騎士ではない見習いの子、と捉えてください。
タロットカードを眺めてみよう
まずは、78枚のカードをくまなく眺めてみましょう。
1枚1分かけたとしても1時間半あれば終わります。教本を一冊読むより早い!
……とは言っても一気にやったら疲れてしまいますよね。
なので、まずは大アルカナ22枚を1枚ずつよく眺める。
次は、ワンドのスート14枚を1枚ずつ眺める。
次はソード……といったように区切ると良いと思います。
なお、こういうのは「いつかやろう」では先延ばしになるので、月曜はここまで、火曜はここまで、と自分への宿題にしてカレンダーや手帳に書いてしまうのをおすすめします。
それでは例として、大アルカナの初めのカード『0番 愚者』を一緒に眺めてみましょう。
UNIVERSAL WAITE TAROT/ Stuart R. Kaplan (Author), Pamela Colman Smith (Original Illust), Mary Hanson-Roberts (Illust) ©1992 U.S. Games Systems, Inc.
さて、なにが描かれていますか?
あなたの感じたこと、気が付いたこと、すべて正解です。
指針が無いと戸惑ってしまうかもしれないので、見るポイントを提示しておきますね。
- 描かれているのは何か? 人間か、人外か、人数は、どんな状況か
- 複数の生き物が描かれている場合、それは敵か? 味方か?
- それぞれの目線は? 向きは? 表情は? 機嫌は?
- 服は何色でどんな柄で、そこからどういう印象を受けるか
- その人の暮らしぶりはどんなだろう
- 性格を想像してみよう
- どんな場所にいる? ロケーションを想像しよう。気温、お天気、風、時間帯など
- 後ろには何が描かれている?
- 背景の色は?
私は愚者のカードを眺めてこんなことを感じました。
UNIVERSAL WAITE TAROT/ Stuart R. Kaplan (Author), Pamela Colman Smith (Original Illust), Mary Hanson-Roberts (Illust) ©1992 U.S. Games Systems, Inc.
そしてこれらの印象を自分なりに解釈し、愚者のカードの意味を見出してゆきます。
もっともーっと、いろんな意味があると思います。
大切なことなので2回言いますが、あなたの感じたこと、気が付いたことすべてが正解です。
たとえば、大アルカナの17枚目は『星』というカードです。主な意味は「希望」。
主な意味、とは、多くの人がそのカードから感じ取り、広く採用されている意味ということです。
先ほど私は愚者のカードの印象から「希望」という意味を上げたのでダダ被りですね。
けれど同じ「希望」でも、強い、弱い、その願いの性質、自身の力で導くのか、他者の力で導かれるのか、或いはタナボタなのか、などパラメーターに微妙な違いがあり、一つとして同じニュアンスの「希望」はないと思うのです。
ぜひ、間違いなどないんだという気持ちで、1枚1枚と向き合ってください。
そして78枚全てのカードを眺め終えたら、改めて教本やネットに書かれているカードの意味を見てみてください。
恐らく自分の想像と大きく違わないことに気が付くだろうと思います。
人は、他者から教えられた答えは忘れてしまいますが、自ら気付き導き出した答えは忘れません。
自身で解釈した意味は血肉となって活躍することでしょう。
もしも教本やネットに、自分が想像もしなかったカードの意味が書かれていたなら、筆者はなぜそのように考えたのか想像してみてください。
想像してしっくりきたなら、あなたもそのカードの意味として採用し、引出しを増やしましょう!
もちろん、しっくりこなければ採用は見送ってOKです。
いつだって答えは他人ではなく、あなた自身が持っています。
忘れないでね。
次回は『2.絵を眺め、なにが描かれているか見つけ、自分なりの解釈を見出す』の続きです。
少し範囲を広げて、複数枚のカードを見渡してみましょう。
お楽しみにね! 浅野輝子でした。
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