えたいの知れない不吉な塊が私の心を始終圧(おさ)えつけていた――。
そういうわけでどんなわけで、年単位で久しぶりに自分を占いました……。
そしたらまあケルト十字展開法で10枚めくっているのに、数札らしい数札が出なくてですね。
大アルカナ7枚、ババーン! エース2枚、ジャーン! コートカード1枚、ドーン!(※1)
レイアウトを見てくらくらしてしまいました。
相談を受けているときにこういう派手なカード展開が来ると、私はまず
「今あなたは人生の重要なシーンにいます。
頭がグルグルしていたり、胸がはち切れそうだったり、いっぱいいっぱいかもしれないけど、
落ち着いて対応してゆきましょう」
と、一番にお伝えします。
さて、占いの具体的な結果に触れてみましょう。
まず、現在の状況に「月▲正位置」が出ました。
感情と直感、移り変わりの激しいカードです。
私はこのカードを「女心と秋の空」と呼んでいる……。
その上にクロスして原因として「カップのエース」が乗っています。
カップのエースは感受性の高いカード。
合わせて解釈すると「感度が良すぎてゆらゆらグラッグラの状態」となりますが、
何か心に傷を負うような具体的出来事があったわけではない印象です。
他のカードを見てゆくと、潜在意識に「マジシャン▼逆位置」、失敗への恐れ。
顕在意識「デビル▼逆位置」離れそうで心細い。
過去は「法王▲正位置」、未来は「ペンタクルのナイト▲正位置」
これは個人的な出来事と人間関係で思い当たることがありました。
私はどうやら過去の失敗を思い出して不安感を爆発させてしまったようです。
アドバイスに「皇帝▼逆位置」 。
私はカバラ数秘術での誕生数が4なのですが、皇帝のカードはまさに大アルカナの4番!
私には「あなたの安定思考が強まりすぎて障害になっているからもう少し抑えて」と
カードが言っているように聞こえました。
状況に「ワンド エース▼逆位置」 おい、今ぽっきり心折れてどうする! と言われてますね。
そして「実行に向けて取り組んできたのだから、動き出せるはずでしょう?」と……。
うわわわ、胸が痛い。痛いぞ。
結論の位置は「死▲正位置」でした。ここまでの流れから、
「そんなにおびえるなよ!」と受け取りました。
死のカードは、絵が暗いので相談者さんが「ギャー!」とびっくりしがちなのですが、
決して悪いカードではありません。
これは死と再生のカード。
「古いことを終わらせて新しいことを始めよう。
後ろ髪ひかれるかもしれない、ちょっと辛く感じたり物理的損失もあるかもしれない。
でもそれに固執してるといいことにならない。
良い未来のために切り替えましょ」という意味合いです。
ウェイト系デッキ(※2)ではガイコツさんが旗持って「ウェーイ!」と町を凱旋している姿が
描かれていまして、人がバタバタ倒れているのですが、一人の聖職者だけが生きており、
ガイコツに何か語りかけています。
今回はこの聖職者が自分自身、特に、直前に出た
「皇帝▼逆位置(過剰な安定志向とそれによる周りへの暴挙」の姿に見えました。
まとめると、タロットの声は
「おーい、過去の失敗を思い出して恐れてるんでしょ。
君が元来持ってる安定志向が強まりすぎて悪く作用してるよ。
このまま突っ走っちゃうと人を傷つけるかもしれない。
そんなに怯えなくても大丈夫。不安に思うことはない。
スパッといこうぜ。心を切り替えて、潔くあれ。
そうすれば必ず良くなる」
と受け取りました!
安定志向が強まりすぎている……という部分については今の自分の心の体力であれば
なんとか気をつけることができそうなので今後に生かすとしまして、
その根源たる「過去の失敗による不安感」と向き合うために、
フォーカシングという心理療法を行いました。
フォーカシングは、体感を象徴化し、対話し、寄り添って味わうことで、スッキリつるり!
とするセラピーです。
私、この日は不安でおろおろして頭も痛く、タロットを手に取るまでは
ずっとベッドの中だったのですが、フォーカシングを終えるとずいぶん楽になって、
夜には頭痛も消え、元気にビール飲んでました。わはは。
占いでタロットからアドバイスを得ても、心が疲れ切っているときは実行に移せなかったり、
普段の考え方のくせや行動のパターン、心理ブロックが邪魔してしまうことがあります。
そういった部分も合わせてケアしてゆき幸せへの一歩を応援しますので、
いっぱいいっぱいになりそうなときはご利用くださいね。
今日も良い日になりますように! それではまた。
※1 タロットは大アルカナ22枚小アルカナ56枚のカードを用います。
コートカードとはトランプのジャッククイーンキングに当たるカードです。
数札だけど少し毛色が違います。
※2 タロットは大まかに分けてマルセイユ系、ウェイト系という絵柄があります。
一組のタロットを”デッキ”と呼びます。